トップはどうやって上達しているのかを考えよう

興味があることはトップを見ますが、興味がないことはダメなところを見てしまいます。
何かを教えていると、反応には二通りあります。
ひとつは、「よくわかりました。できる人はそんなことを考えていたんですね」というもの。
もうひとつは、「自分がどうしてできないのか、今日はわかりました」」というものです。
前者が伸びて、後者が伸びません。
できない理由がわかったという人は、一見すると改善の途が開きそうですが、実はそうではありません。できないところを潰していくという発想は試験など評価基準が明確なものでしか役に立たないのです。
伸びる人はトップを見ます。伸びない人は自分とトップの差を見ます。
ゲームの「神動画」を見る人は、そのゲームが好きな人ですが、それを見ること自体がセンスのある証拠なのです。問題意識があれば、トップの動きをみるだけで、そこに答えがあるのです。
何も問題意識を持たずに「神動画」を見ると、「こりゃーできない。なるほど、自分は下手なわけだ」と納得しておわってしまいます。
問題意識があるかどうかは結局は興味の差、やる気の差なのです。
私は音楽が全般に苦手なので、カラオケでうまい人が歌っていても、「ふーん、こりゃ私にはできないな」と思うだけです。「みのりさん、たくさん歌えばうまくなるよ」と言ってくれても、「なるほど、私は聴いてるだけだから音痴なのか」と納得しておしまいです。
これはやる気がないからです。実は、歌がうまくなろうとは少しも思っていないのです。ただ、カラオケで歌わないのは退屈だから、「どうしたら歌がうまくなるのかな?」と聞いてみてるだけで、実は全然興味のない質問なのです。
やる気のある人はいつも、トップはどうやって上達しているのかということに興味をもつのです。
そして幾つかある中から、自分にもできそうなものを見つけたら、「それ、やってみる!」と元気になって帰っていきます。
つまりやる気のある人は、達人と出会うと元気になって、やる気のない人は、達人と出会うと落ち込んで帰って行くのです。