燃え盛るやる気の炎を消してみよう

最近、忍者にハマってて忍者の本とか忍者の小説とか読むんですよね。
ちなみにお薦めは『甲賀忍法帖』。前も薦めてますけどね(笑)。『バジリスク』という漫画にもなっていて全五巻と大変読みやすくなっておりますので、即大人買いできますね!
しかもだいたい原作のある映画だとか漫画というのは、原作を大きく離れてファンをがっかりさせてしまうものですが、この『バジリスク』、原作とまったく同じです。台詞のひとつひとつから細かいところまで全部同じです。しかも、この『甲賀忍法帖』は、出てくる忍者が人間離れしてて、とにかく想像しにくいんですよね。腹筋を使って物凄い速さで移動するとか、関節が外れて手足が伸びるとか、「え、どういう状態??」っていうのが多いんですけど、漫画だとビジュアルでばっちりわかります。これ、最高の漫画ですね(褒めすぎ)。ちなみに私が好きなのは、年齢不詳の男、薬師寺天膳。ちなみに女性だと朱絹が好き。この二人は恋愛関係なんですよね。

「朱絹、道行の旅ではないぞ。討つか、討たれるか、命をかけた旅だ。たわけめ」」
「はい!」
「とはいえ、鍔隠れを出れば、よう知ったはずの男や女が、特別に見えるな」
と、二ヤリとした。
「ふむ、朱絹、首尾よう甲賀方をみな殺しにしたら、二組の祝言をあげようかい」

ここ最高にかっこいいですねえ。
「たわけめ!」とか言われたいですねえ(笑)
「よう知ったはずの男や女が、特別に見えるな」
ここも、友達関係から恋愛に行くときに悩む人は多いですけど、こんな自信満々に言われたら最高ですよね。さすが天膳さん。
まあ、いかにも死亡フラグですね、ここ(笑)。
私は死亡フラグが好きなのです。

さて、話がだいぶ逸れてしまいましたが、忍者ものは時代がだいたい同じで、家康の時代なんですよね。なので、家康とか柳生宗矩とか出てくるわけですよ。
柳生宗矩というのは、剣術のすごい人なんですね。その人が、『兵法家伝書』なんていう本を書いてるわけです。

そこにこんな言葉があります。

『平常心をもって一切の事をなす人、是を名人と云う也』

名人というのは何でも平常心なんですね。
平常心というのはいつもと同じということです。安定した精神。安定を究めた状態を、仏教では涅槃、キリスト教では大凪と言いますね。
私たちは道を歩くのに妙に興奮したりすることはありません。いつもしているからです。私も今日は「やる気が起きないなあ」とごろごろしながら本を読んでいました。本はやる気がなかろうが、息をするように読めるのです。逆にいえば、やる気がゼロでもできる状態が習慣なのです。

やるべきころがあれば、目指すものはいつでも凪いだ海のような気持ちで、淡々とやる。これに尽きるのではないでしょうか。
やる気に燃えているうちはまだまだなのです。
次は、燃え盛るやる気の炎を消してみよう。



バジリスク~甲賀忍法帖~(1) (ヤンマガKCスペシャル)

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