憧れに慣れると、実現する

今日はマッサージに行ってきました。マッサージに行くと何がいいかっていうと、疲れがわかるようになるんですね。「あっ、いま首が疲れてる」って。
マッサージによって、体が疲れていない状態を覚えたことで、疲れが不快に感じるようになるんです。


人には快適な状態というのがありまして、あんまり緊張したりだらけていたりするのは快適ではないんですね。
例えば入院生活なんかは意外と快適ではないというのはこれですね。
普段そんな朝から晩まで寝ているわけではないので、快適ではないわけです。

逆に緊張しすぎると、やっぱり快適ではないわけです。
では、どこが快適かというと、今しているこの状態が快適なんですね。実は人間は普通にしていると快適な状態にずっといるのです。

ところが、快適な状態を少しずつズラしていくことは、できるんですね。

このズレた状態を、慣れと言うわけです。
ずっと寝ていると、寝ている状態に慣れるわけです。
緊張状態もしばらく続くと、それをなんとも思わなくなります。実はなんとも思わないのではなく、心地よくなってくるのです。
ということは何に慣れるかというのは、快適状態をどこにズラすかということなんですね。


世の中には、高級でおいしい店を値段とは別に嫌がる人がいます。これはその人にとって、高級な店が不慣れなことに起因します。つまり、どんなに食事がおいしくても、緊張を誘う高級店の雰囲気が不快なのです。不快な状態で食べる食事がおいしいわけがありません。
これも、何度か行くと慣れてきて、食事もおいしく感じるようになってきます。

逆もあるんですね。普段、高級店しかいかない人が、安くておいしい店に行っても、やっぱり汚らしい感じがどうしてもダメで食事の味に集中できない。結局、楽しめない。これも慣れることで、不快だったものが快適になるわけです。


変なものに慣れてしまうと、思わぬ危険があることもあります。
カエルを水の中に入れて、そのまま水の温度をあげていくと、カエルはその温度に慣れてしまって熱湯になった時にそのまま死んでしまうそうです。


逆に言えば、何かに憧れがあれば、それに慣れることで、それがスタンダードになるわけです。
クラシックを聴く人になりたいけど、聴いてもどうも興味持てない。これも聴いていればそれがだんだん心地よくなってくるのです。
これで、なりたい人に自由自在になりますね。


憧れに慣れてしまおう。