だめだったら本を買おう

今日は喫茶店で1時間考え事をしていました。
腰が痛いのです。とにかく痛い。
おまけに、最近大好きなマッサージにあまり行っていないのです。
つまり、私の悩みはこうです。

マッサージに行くか行かないか。

私がよく行くところはふたつあります。ひとつめは電話をかけても繋がらなかった。もうひとつはなんとなくまだ電話をしていません。
年末だから休みかもしれません。
とりあえず、喫茶店を出て銀行にお金を下ろしに行くことにしました。
1万円です。
それからマッサージのある場所まで歩いて行きました。
年末だからやっていないかもしれないと思ったのです。というより、やっていなかったら行けませんから、決断をしないことを私は決断したのです。
私の行くマッサージのお店のある場所はマッサージの店が幾つか並んでいます。
他の店は全部電気が消えて、シャッターが閉まっていたのに、私の行こうとしている店だけ電気がついていました。
「あららら」
これは行くしかなさそうです。
この1万円を使うときがきたか。やむをえません。
私は階段を昇って行きました(店は二階にあるのです)。
店のドアを開けると、いつものお姉さんがいました。
「ああ、ごめんなさい、もうおわっちゃったんです。年明けて3日からなんです〜」
「あ、ああ、そ、そうなんですか」
逃げるように店を出て、「なんだよもう期待したのに!!!」と涙を零しながら、寒空を照らす星に向かって走ったのです。

私が銀行からお金をおろしたときに、実はもうひとつ決めていたことがあります。
それは、もしマッサージが開いていなかったら、本を買うということです。
私は優柔不断なので、とにかく迷います。迷うときはいつも、「とりあえず銀行でお金をおろして、ダメだったら本を買おう」と自分に言い聞かせてお金を下ろすのです。
だから、本屋に走っていくのです。走って家に帰るのではありません。
私の経験上、こういう時に買う本はすべて当たりなのです。
先ほどの皮を剥がされるような厳しい決断が、目を研ぎ澄ませてくれるのです。
買った本を持って、喫茶店に行くとやっぱり全部当たりです。7冊買って、まだ3冊しか読んでいませんが、いい感じにおもしろい本ばかりです。
本当は本を読みたかったのかもしれません。腰の痛みなんかすっかりなくなっているのですから。

だめだったら、本を買おう。