貯金と投資

お金の使い方には、投資と消費があります。勝間さんなんかはもう少し細かく分類していたような気がしますが、私はこのふたつで充分だと思います。
消費っていうのは、無駄遣いといえばそうなんですけど、使った瞬間にリターンが来て、そのリターンが一度きりのものを消費と言うんですね。投資っていうのは使った瞬間にリターンがこなくて、ずっと後になって使ったお金に対して大きなリターンが返ってくるかもしれないものを投資というわけです。
ダイエット商品を買うのは投資ですね。痩せるというのは、大きなリターンで、その効果はずっと先で、もしかしたら痩せないかもしれません。逆に食べるなんていうのは消費で、今すぐおいしい思いをすることができますが、食べてしまうとそれっきりです。なかにはどちらに区分してよいかわからないものもあるかもしれませんが、基本的には、自分がどう思ってお金を使うかです。ダイエット食品も、ただそれがおいしいと思って食べるだけなら消費にすぎませんが、数年後の自分の体型を買っているつもりなら、それは投資なんですね。
なるべくなら、消費より投資にお金を使いたいものです。どうしたら投資にお金を使えるかというと、先に投資に使ってしまうんですね。そうするとお金が残らないので、手元にないお金は使えません。そういうわけで消費に使うお金がないという方向に持っていくわけです。貯金をするときは、給料から一定の金額を天引きするとうまくいきやすいのと同じで、投資もさっさと投資してしまうわけです。
ところが、このやり方には欠点があるんですね。そうです、貯金ができないのです。最初にドカンと投資してしまうと、残りは消費分になります。そこからさらに貯金したい金額を天引きすると、消費は少しもできなくなります。そうすると、借金をしたりろくなことにならない。天引きは貯金にせよ、投資にせよ、ひとつのことにしか使えないと考えた方がいい。
ですから、私たちは貯金をするか、投資をするかというところで悩みます。これは人それぞれ好きなほうを選べばいいと思うんですけど、もし、「今日」が10年続いた先に希望する未来があるのであれば、貯金。ないのであれば、あるいはもっと大きな未来を描いているのであれば、投資がいいのではないかと私は思います。