2つの諦めない

諦めないことっていうのはひとつ大切とされることではありますが、あきらめないにもふたつのあきらめないがあるんですね。

長期的に諦めないこと。もうひとつは短期的に諦めないこと。

結構、長期的に諦めないことっていうのはできてる人がいるんですよ。役者を目指して、家族になんと言われようが、定職には就かず、アルバイトと稽古に明け暮れる。そういう人は結構いますね。他にも、医大を目指して15年浪人している。時々、早稲田の理工学部でも練習で受けてしまおうかな、なんて邪念がこうべを擡げてくるのですが、それに負けることなく今も勉強している。こういうのも、諦めずに頑張っている人たちですね。

もうひとつの短期的に諦めないことっていうのは、例えば、図書館に夜遅くまで残り、数学の問題を解いているけれど、どうしても解けない問題がある。そのうちにお腹がすいてきた。諦めて、荷物をさっとまとめて、帰りがてら肉まんを買おうかなという考えが頭をよぎります。そこで諦めずに勉強する。こういうのも諦めないことです。

諦めないというと、どうしても長期的な夢や目標を連想してしまいますが、短期的な諦めるかどうかという問題はもっと日常に密接しています。
短期的な諦めをしないこと。それが結局長期的な諦めとも密接に関連し、もっといえば、遠くの夢や目標を達成ならしめる。
遠くの大きな夢をあきらめるかどうかは、いままさにやっていることを、いま諦めるかどうかにかかっていると言ってもいいのです。

諦めて、荷物をまとめて肉まんを買いに行くのか、それとも、もう5分諦めずに考えてみるのか。こういうところで日々、戦いが行われているのです。毎日毎日肉まんを買いにいってると、気付いたら700連敗とかしてて取り返しがつかないことになっている。
代々木ゼミナールという予備校には、日々是決戦という標語が貼ってあります。
実はうちにも貼ってあります。