待つこと

人生には待たなければいけないときが案外に多いものです。
例えば受験勉強。いくら勉強したところで入試の日を待たなきゃいけない。毎日5時間勉強をしているなら、同じペースを守りながら待たなければいけない。
俳優を目指していて、なかなか仕事がこないのであれば、やはり待たなければいけない。
幹部候補生として、会社に勤めたとしても、やはり幹部になるまで待たなければいけない。
ここで、案外待てない人が多いのです。逆にいえば、待てれば、それなりの結果となるものです。
なんであれ、待つ期間はすごく長く感じますし、実際長いものです。もしかしたら、そんな日はやってこないかもしれない。そういった不安が襲いかかってきます。
そこで、待てない人は怯えるあまり自暴自棄になって明後日の方向に走り出してしまう。
プリズンブレイクというドラマで、ルチェロという囚人がでてきます。彼は囚人の中でボス的な位置づけなのですが、色々あってボスの座が危うくなります。そこで、彼は脱獄を決意します。緻密な脱獄計画を練り、彼の一味は地下から出口に近い場所にでて、看守の目を一瞬あざむいて一直線に走るという作戦にでます。ところが、それが失敗してしまいます。失敗したのですから彼は牢屋に戻って脱獄を悟られないように何食わぬ顔をしていなくてはいけません。しかし、彼はマンホールから飛び出し走り出します。一か八かの大勝負に出るのです。彼は待てなかった。待てない人は勝負をいそいでしまいます。もう前に進む以外に何もないと思ってしまうのです。
どうして彼は待てなかったか。ボスである地位を奪われた彼に待っているのはかつてのような監獄生活ではありません。もっと辛く厳しいものです。だから待てない。前に進むしかない。
誰もつらいところでは待てないのです。ですから、待っている時はとにかく楽しく過ごさなくてはいけません。つらいところでは待てないのです。いつまで待てばいいかわからない不安の中で待ちきれなくなってしまうのです。
待てる人は、日々を楽しく過ごせる人です。
チャンスは、待てる人にやってくるのです。