褒められて感謝されれば、今日もがんばれる

マクドナルドの広告に、中年の冴えないオッサンの不気味な笑顔と共に「ありがとう、って言ってもらえた回数をこっそり数えてる」と実に鳥肌ものの広告があります。
しかし、アルバイト中であれなんであれ感謝されるというのは気持ちのよいことです。
ありがとうの数を数えろとは言いませんが、今日は誰にお礼を言われたのか認識しておくことはとても重要です。
お礼を言ってくれたり、褒めてくれる人はあなたに快適をもたらす貴重な人です。また、人を褒めるというのはできない人にはできませんから、それだけで普通に人よりは人格的にずっと優れています。
普通に暮らしているとなかなか褒められません。だからこそ、たまに「その服お洒落だね」とか何気ない感謝の一言が案外に心に残ったりするものです。そういった嬉しい気持ちがあれば、今日はがんばろうかなと思うものです。
ですから、褒めてくれる人をまわりに置きましょう。取り巻きのような人々でもいいのですが、誰にでも褒めるような褒める習慣のある人を近くに置きましょう。そういう人が近くにいれば、褒めているときに褒め方を学ぶこともできますし、自分も褒められて実に心地よい日々が送ることができるというものです。
私が昔ファミレスでバイトをしていたとき、毎日毎日怒られてばかりでした。ミスが多いとかではなく、普通の人が普通にできるようなことが私には全然できなかったのです。それでいて、「もうやめます」なんて言いだせないものですから、仕事がおわって着替えいている時に、「今日こそ店長にやめるって切りだすぞ、いややっぱり明日にしようかな」なんてぶつぶつ言ってるわけです。仕事にミスが多いくらいなら、友達ができます。ところが、仕事があまりにできないとあいつはなんなんだということで友達ができません。友達ができないと仕事が憂鬱になります。
「ああ無理。やっぱりやめよう」と思って、更衣室を出たときのことです。同じバイトの人が、「あの、みのりさんってどこで服を買うんですか?」
突然そんなことを言われても意味がわかりません。
「え? な、何か問題ありますか?」
私は洋服がよくないと言われるかと思ったのです。そんな服でくるから仕事ができないんだ、と。
「いやいつもお洒落だなと思ってたんです」

なんだ、もう1日くらい働こうかしらと若き日の私は思ったものです。

寂しそうな人を褒めてあげよう。