父と講演会

昨日、父が講演会に行ってきたらしく、その感想を色々聞かせてくれました。
講演というのは、結構高いイメージがあって、普段からいわゆる自己投資のようなものにはとことん無縁でケチくさい父が、一体どうしてまた対価を払ってまで講演なんか行ったのか不思議でしょうがない。
そこで、「それにしても講演なんて珍しいね。結構高かったんじゃないの?」と聞いたら、どうやらタダだったようで、そんな講演会もあるんだね、探してみるもんだという話へ。
そこへ、母が、「タダなんじゃなくて抽選で当たらないといけない講演なのよ」。
「じゃあ、あたったんだね」と言うと、どうもそうではないらしい。
なんと父は抽選に外れたにも関わらず、どうせこういうのは当日サボるのがいるから行けば入れると強気に会場に向かったらしいのです。
それで、入場の際に、チケットはないけど講演を聞きたいと申し出たところ(実にとんでもない申し出なのですが!)、父の目論見通り空席が幾つかあり、難なくその講演を聞くことができたらしいのです。
この実行力!
私にはないこの実行力!

入れる可能性がなさそうなところへ平然と乗り込んでいく父の姿に今日は感動を覚えました。
私もそんな風になりたいと思ったものです。

例えばこんな風。
就職試験では、最初に履歴書だとかエントリーシートを提出して、そのうちの何人かに面接の日程が告げられて面接をする。その面接をするとまた何人かに次の面接の日程が告げられて面接をする。こんな風にだんだんと駒を進めていく。最後の役員面接で、「がんばろう!」と握手を求められて晴れて内定。
自分に次の面接の連絡がこないうちに、友達が、「次は水曜日だな」なんて言われると、ああ自分は落ちたんだなとわかるわけです。
そういう時に堂々と次の面接に行ってみる。
会社の人事部は、「な、なんだキミは。たしか前の面接で落としたはずだぞ」というので、「落とされましたが、この会社に入りたいので面接にやって参りました」
「そ、そんなの非常識じゃないか。か、帰りたまえ」
「帰りません。内定が出るまでは」とあくまでも強気に行く。
そうすると、「もういい、そんなに働きたいなら勝手にしろ」となるかもしれない。
あるいは、「来るな、来るな、うわぁぁぁぁっ!」とホラー映画で、不死身のモンスターを目前に銃を乱射する脇役のようなリアクションをするかもしれません。

まあこんな話はないでしょうけど、何でもやってみるものだなあと再認識。
  

「東大を受けたんだって!?なんでまた!?キミは 偏差値30じゃないか」
「出願したからだよ」