人生の基本

何かしら勉強やスポーツをするときに「基本が大事だ」と言われます。私たちは小学生の頃から基本が大切だと教え込まされていると言っても過言ではありません。
耳にたこができるほど聞いたことのある言葉かもしれませんが、私もその例に漏れず、人生についても敢えて「基本が大事だ」と言わせてもらいたい。
人生は実に多種多様です。高校、大学と進み企業へ就職する人と、はじめから歌手になろうとしている人では全然違った人生です。野球選手の人生と官僚の人生では、共通点がほとんどないといってもいいくらい違うものなのではないでしょうか。しかし、それでもなお、人生がうまくいくための共通要素である基本があると思うのです。
人生の基本は考え方です。
考え方が変われば、あらゆる行動に作用を及ぼし、全体として向上するのです。
考え方は全体に作用します。勉強をする能力、野球をする能力、恋愛をする能力、あらゆる能力に影響します。あまりに幅広く影響してしまうので、効果のひとつひとつはすごく小さいのです。
ですから、受験生に考え方を変えよといっても無駄です。受験において、結果は学力が明白に影響します。学力をあげておけばいい結果はついてきます。考え方を変えるよりも勉強をしたほうが効率的なのです。
スポーツもそうです。例えば、野球では野球の能力を問われることは明白です。部活動で偉くなるには、掃除をする能力や大きな声を出す能力も影響するかもしれませんが、野球がうまくなるためには野球をするのが一番です。バットを振ったりボールを投げたりすることが効率的なのです。
だから、目の前に明白にやらなければならないときに考え方を鍛えることは不可能ですし、効率がよくありません。
考え方は日々のちょっとした時間に鍛えるほかないのです。突然、気合いを入れて自己啓発書を100冊買ってきて受験勉強のように蛍光ペンでぴかぴかにしてもダメなのです。毎日少しずつ少しずつ自己啓発書でもためになる話でも聞いて、ある日、ああ、こういうことだったのかと理解できるものなのです。
私は中学生の時から自己啓発書を読んでいます。何度も何度もこんな本ばかり読んでいいのだろうかと思いましたし、両親にくだらない本を読むならお金はあげませんと言われたものです(小さい頃、書籍代はすべて出してもらえたのでレシートさえ出せば本はいくらでも買えたのです)。
それで、ある日、ああ、あの本に書いてあったのはこういうことだったのかと思うときがくるのです。あるいは、「それだ!!!」っていう一節に出会うものなのです。

皆さんに啓発書を読めとは言いませんが、どういう考え方をすべきで実際に自分はどういう考え方をしているのだろうかということを時に考えてみるといいと思うのです。

正解は明らかです。常に明るく考えよ。