運命の確率分布

つい数日前に勝間和代さんの『起きていることはすべて正しい』(ダイヤモンド社)という本を読みました。
その中になるほどなあと思うところがあったので、本当はそのまま引用したいんですけど、少し長いのと引用だとはっきり示せるようなやり方がわからないので、私の言葉で、私なりに説明させて頂きます。原典を重視したい方は92頁参照。

私たちは毎日100個も200個も選択をしますね。今日は何を着る、何を食べる、道も目的地までに何通りもありますね、昨日と同じ行き方をするのかしないのか……。
勝間さんの言葉をそのまま使えば、将来あるいは運命は「ばらつき」であって、過去の色々な努力を基礎に将来はそれに基づいた確率分布が生じる。100個も200個もある選択の幾つかを意図的によさそうなものを選ぶことで、分布そのものを上昇させていく。些細な意思決定の違いで、同じスタートポイントからはじまっても、毎日決めていることと将来のちょっとしたことが積み重なってどんどんシナリオが変わってくる。どうしたらそうなるかというと、ポジティブシンキング(積極思考)。

例えば、あいさつをすると決めてみる(目標)。はじめのほうはなかなかできませんから、3日1回は挨拶ができて、2回はできない。ところが、目標を持つ前は、3日中3日挨拶をしないわけですから、1年で1日も挨拶をしないのに比べて、あいさつをすると決めた先のケースでは年に120回も挨拶をすることになりますね。トータルでみれば随分と差がついていくわけです・こういう小さな積み重ねが運命の確率分布を少しずつ押し上げていく、と。
目標を持てば、その日ぐらいは実行します。極端なことをいえば、365日目標をコロコロ変えたっていいんです。昨日の目標は毎日挨拶をする。1日で飽きてしまって、今日は毎日腕立て伏せをする。それも1日だけ。それでも色々な目標を365日達成することになりますから、運命の確率分布はだいぶ上昇します。たしかに腕立て伏せについてだけならば1日だけです。ほとんど意味がありません、しかし、やろうと思っていることを実際にやったという意味では、腕立て伏せも挨拶も同じです。運命の確率分布という大きな視座に立ってはじめて上昇に気付きます。ほんの小さな積極性が運命の確率分布を上に、上に押し上げていくのです。