はじめての合コン03/2章

2章 実戦で使えるテクニック

2-1.名前を聞こう
名前は必ず聞いてください。自己紹介をしててもです。大体、人間というものは他人の自己紹介なんて聞いてませんから、あのコ可愛いなと思って名前を覚えても、向こうは覚えていないものです。
落ち込む必要はありません。そんなことは普通です。大体名前が一度のヘボい自己紹介で覚えられるなら、一体どうしてこの世に名刺などというものが蔓延るのですか。サラリーマンは名刺を受け取ったら、しまわずに机に置いておくことがマナーとされます。対面に三人いて名刺が三枚あったら対面の席の順番に自分の名刺を置くことがマナーです。重ねるのはダメです。どうしてでしょうか。名前はすぐに忘れてしまうから、いつでも見られるようにしておくことで失態を防ぐわけです。それだけ名前というものは覚えられないものということです。
名刺ついでに言いますが、合コンの席で名刺交換は絶対にしないこと。あなたは営業をしにきてるんですか。
だから、横の席の人には名前を聞いてください。フルネームで漢字まで聞いてください。漢字を聞いたら、名前の意味を聞いてください。名前には意味があります。名前はその本質をあらわすと言われます。それも、その人の親が魂と祈りを込めたもっとも重要なわが子の本質です。もしかしたら画数だけで決められた名前かもしれません。それでも漢字から伝わる雰囲気というものがあるはずです。名前を褒めてあげましょう。あ、苗字の話はしなくてもいいです。苗字には魂が込められていないので、どうでもいい情報です。
名前を覚えられないというのは名前に興味がないからです。他人の名前に興味をもってあげましょう。
そこまで名前の話をした上で、「なんて呼べばいい?」と聞きましょう。きっと名前で呼ぶことができます。
名前で呼べば、周りからもあの二人は仲がよさそうだとなりますし、何より雰囲気がよくなります。

2-1.話題の作り方
いきなりですが、すごくいいゲームを教えてあげましょう。王様ゲームとかそういう下品なのじゃないですよ。
二人でやるゲームですが、他に参加者がいてもかまいません。またゲームであることを明示する必要もありません。
名付けて「何が好きゲーム」です。別名共通点探しゲーム。
まず、「何が好き」って聞きます。そうすると相手が何かいいます。その相手の言ったものが自分も好きだったら、「好き好き〜」って言います。そのままその話で盛り上がってもかまいません。何も言わないかもしれません。そうしたら、「じゃあ、xxは好き?」って具体的にききます。自分も好きなら「好き好き〜」、あるいは「同じ同じ〜」。好きじゃなければ、別の質問をします。
これだけはわかりにくいので、実際にちょっとやってみましょう。
女「何が好き?」
男「うーん?」
女(間髪いれず)「音楽は?」
男「まあ…好き、かな」
女「シャ乱Q好きっ?」
男「なんでシャ乱Q?w あんまり好きじゃない」
女「浜崎あゆみはっ?」(質問者のテンションが重要)
男「まあ嫌いじゃない」
女「何が好き?」
男「うーん、fly high とか」
女(好きじゃなかったとして)「Boys&Girlsはっ?」
男「あんまり」
女「pokerfaceは?」
男「ああ、好き」
女「同じ、同じぃ〜超いいよね。AメロとBメロどっちが好き?」
男「うーん、Bメロ」
女「好き、好きぃ〜、超いいよね、じゃあ他に芸能人誰好き?」
男「うーん」(このように悩ませた場合はすぐに次の質問にうつる)
女「芸人なら?」(全てノーの場合、質問を拡大して「テレビ見る?」とかにしましょう)
男「うーん」
女「さんまは?」
男「普通」
女「同じ同じぃ〜普通だよね」(普通という評価の共通で盛り上がるのが最大のコツ)
男「ああ、普通だな」
女「島田しんすけは?」
男「…ちょっと好き」
女「同じ、同じぃ〜私もちょっと好きってカンジー

とまあこんな風にやるのです。これだけでかなり盛り上がるし相手のこともわかります。要するに評価の共通さえあればもう「同じ」なのであって、まあ結構盛り上がります。お薦め。
これは質問者のスキルに依存する遊びなので、質問者と回答者を応えるのはやめて、自分がずっと質問者をやるのがポイントだったりします。
これだけもりあがってれば、横から「なんでそんなに盛り上がってるの?」と人がやってきます。そういう時に「島田しんすけの話題で超盛り上がってた〜」といえば、「え、好きなの?」「いや別に」という感じで盛り上がっていきます。

2-2.好みのタイプ聞く
先ほど紹介したゲームで好みのタイプを把握することもできます。
好みのタイプは絶対盛り上がりますが、これは盛り上がってからやりたいので、最初は芸能関係の話で盛り上がっておきましょう。好みのタイプなら質問は、同じだとか好きというのは変なので、ひたすら質問して、Yes/No(あるいはアリ/ナシ)で答えていきます。芸能人などであれば、「かっこいいよね〜」と同意してもよいでしょう。
ですから、質問は、「マッチョ」、「インテリ」、「東大」、「早稲田」、「早稲田だけど二浪」、「ハゲ」、「スケベ」、「AVが部屋に500本」、「300本」、「100本」、「10本あるけど、全部盗撮モノ」という風になります。
くれぐれも、「今からホテル!」「アリ!」「じゃあ行こう〜」みたいな悪ノリはしないこと。

それからゲームとは別に好みのタイプというのはいつでも盛り上がる話ですから、是非みんなで会話するときに楽しく話し合うといいでしょう。好みのタイプというのは二人きりで話してもいい話題ですが、せっかくみんなで盛り上がれる話題なのですから色んな人を巻き込んで盛り上がりましょう。
好みのタイプをペラペラ言える人は意外と言えないので、先ほどのゲームを念頭に置いて、好き/嫌い/普通の三択でどんどん聞いていきましょう。そういう時に、じゃあ「あいつとか好みなんじゃない」とかそういう答えにくいことを言うのはやめましょう。それから、自分が好みではないからといって気にしても意味がありません。どうせ、これからデートを重ねていけば、好みはあなたのような人になりますから。

2-3.秘密を作る
秘密というのは女性の好きなキーワードです。
何でもいいですので、狙った人と秘密を作りましょう。例えば左の席にいる人とメールアドレスを交換した。これはもう絶対秘密です。
誰かに「そこの二人、アドレス交換したんじゃないの?」と聞かれても「してないよ、なあ?」と共犯者にしてしまいます。こういうのが重要です。女性はこういうのは必ずのってきます。そういうのが好きなんです。
だから横の人と先ほどの何が好きゲームをして盛り上がっていても、「別にたださんまの話をしてるだけだよ」とちょっと誤魔化します。そうすると、秘密っぽくなります。
ただこれはちょっと難しいところがあるので、変に狙わないで機会があったらやってみるというくらいがいいです。
また、自分の話をするときも少しくらい秘密っぽく話すことがコツです。どうでもいいことでも、最後に「秘密ね」と付け加えればいい。

「バイトどれくらいしてるんですか?」
「うーん一年ちょっとかな」
「へえ、長いんですね」
「でもね、もうやめようと思ってるんだ。実は公務員を目指してて」
「そうなんですか!」
「みんなには言わないでね、落ちたらかっこ悪いから」

これですよ(笑)。

2-4.テーブルを片づける
飲みの席で客は普通テーブルなんか片しません。私もやりません。
ですが、テーブルを片す男はモテます。これは絶対モテます。
普段何も考えず好きなだけ飲み食いするのに、変なところで片したりすると同性の目が気になります。
しかし、それを堂々とやってのける男がモテます。
別にみんなでやってもいいんですよ。みんなで片したらそのチームの評価があがるだけで損なことは全然ありません。
食べ終わった皿をまとめて、店員さんに親切な男は絶対モテます。モテるというか、まあこの人ありかしら、って少しでも思ったときにその気持ちを正当化する機能を果たします。
女性はよく、誰誰と最近仲いいけど、どうかなと言います。その時に、皿も片さない、下ネタしか話さないというのではカッコよくて周りの不細工どこが反対し、「民主的」にあなたはフラれてしまいます。
逆にまわりの評価が高ければ、誰誰君と仲いいじゃない、付き合っちゃいなよと激しいプッシュがあるので、好きじゃないけどなんだか付き合わなきゃいけない気がしてきた……と付き合えることもあります。
そのために、セコセコとテーブルを片し、100万ドルの笑顔で爆弾処理をし、どう考えてもセンスのない服を褒めてあげ、へたくそな歌にハモったりしてあげましょう。
特にテーブルを片す時は飲み会の中盤以降ですから、みんな酔っ払っています。だらしなく和室で寝転がっている中、一人女の子と一緒にテーブルを片づければ絶対に評価があがります。その時に調子に乗って、「お前も片づけろよ」なんて言わないこと。「この人たちは適当なメンバーだから」とか「前は誰誰がやってくれたから今回はいいんだ」とか「みんな優秀だけど、俺はこれくらいしか出来ないからさ」などと言って周りへの気遣いをなんとなく見せる。そういうのが好評価になるわけです。後は注意したいのは「昔バイトでやってたから癖になってる」とか「仕事ではこういうのができないと怒られるんだよ」とか強引に自分の話にもっていかないことです。それでは、むしろ片すことによって評価を下げています。
だから、酔っ払うなんて論外ですよ。もうアストロンがかかったように話したいけど話せないとか、酒が入らないと勇気が出てこないとかそういうのならまだしも、基本的にお酒は控えめがベターです。

2-5.冷やかしに屈しない
特定の誰かと盛り上がっていると、まわりに冷やかされることがあります。
堂々と無視をしましょう。
ひやかしにたじろぐ姿ほどみっともないものはありません。
女性をみてください、冷やかされていても堂々としているではありませんか。
また、友達がある女性といい雰囲気になってるからといって冷やかしてはダメです。
そういう時は誰か適当な女性と二人で誘って、盛り上がってる二人をこっそり(秘密!)見て、盛り上がりましょう。女性は噂話や他人の動向が好きなので、誰かが盛り上がっていたら自分もチャンスです。
二人を観察していたら、視線を感じどちらかが振りかえった。いけないということで、二人でそっぽを向かなくてはなりません。それはそれでいい雰囲気ではありませんか。

2-6.徹底して褒めよ
ある本に褒めることは難しいと書いていました。だからといって褒めることが人づきあいのアルファであることに変わりはありません。コミュニケーションとは、褒めにはじまり褒めに終わると言ってもよろしい。
褒めるというのは嘘であってはなりません。自分の名前や肩書や顔や家系や財産、発言のほとんどは嘘で塗り固めても
構いませんが、相手を褒めるときにだけは嘘をついてはなりません。相手を褒めるときに嘘をつくと、いつか矛盾が生じますし、何よりも本気で相手のいいところを探そうと言う習慣がなくなります。
褒めるところが見つからない人がいれば、積極的に話しかけていいところを探しましょう。コツは全体で見ないことです。どんなに不細工であろうと目や鼻、口、耳、その不細工な顔を構成するすべてが不細工なわけがありません。例えば麻雀の配牌がゴミだからといって、それは国士無双だったりしますか。よく見ればヤオチュウ牌あたりが順子(シュンツ)になっているのではありませんか。
人の顔や性格も同じです。探せば必ずいいところがあります。大きな声で店員を呼ぶ。あなたにはできますか、できないのであれば、それは彼女のすごいところです。褒めてあげてください(ただし、くれぐれも褒め言葉には気をつけてくださいね。プロレスラーみたいなドスのきいたいい声だね、なんて言ったらだめですよ)。